【就活生向け】現役 技術面接官が教える ”メーカー系企業 技術面接”でのアピール戦略

こんにちは! プログラマ離脱系PM あぎんこです。

PMを長いこと担当していた経験を買われてか、ここ数年間 新卒採用の技術面接官を担当していたりします。

この記事では「技術面接官」としての経験から、メーカー系企業の技術面接官がどんなところを気にしてみているのか? など投稿してみます。これから就職・転職を考えられている若いエンジニアさんに向けて、参考になればと思います。

  • こんな人に読んでもらいたい
    • 製造メーカーでエンジニアとして働きたいと考えている学生さん
    • メーカー系エンジニアへの転職を考える若いエンジニアさん
  • こんな事がわかる
    • 技術面接で面接官はどんな内容を気にしているのか?
    • 技術面接でアピールする部分

PMが技術面接官?

PMとしての経験

10年間もPMとして色々なPJを経験し、色々なエンジニアの方と一緒に仕事をさせていただいています。(これまで、社内外含めて500人以上のエンジニアの方とご一緒していると思います。)

  • エンジニアのタイプは様々
    • ルールを重んじる人
    • 高い技術を求め、技術を重んじる人
    • 人との協調性、コミュニケーションを重んじる人
    • 自分が不得意な分野でも、仕事に真摯に向き合う人

PMに求められる資質の一つとして人材把握能力があります。なぜならPMはメンバーの生産性が最大化する方法を常に考えるからです。
故に、その人の「考え方」「技術背景」「協調性」「強み」「弱み」「PJ内での人間関係」などを総合的に判断し、その人の能力が最大限活かせる体制や開発プロセスを構築する必要があるからです。

採用面接とPMでの人材把握ポイントが違う

一方で、”会社の一員として迎い入れ一緒に仕事をする” では、PJ内での人材把握とはちょっと思考が変わります。

  • メーカーの技術部門として求める人材
    • 製品化を通して新たな価値を創造できるような人
    • 新しいことに興味を持ち、チャレンジ精神が旺盛な人
    • 周囲との協調性を重んじ、仕事を前向きに進められそうな人

創造力を何で判断するか?

では、技術面接官はどんな所でその人の「創造力」を判断するか?って話ですが・・・
はっきり言って、30分~45分程度の初めてお会いした人の全てを把握することは不可能です。元も子もない回答ですが(汗)

なので、面接での質疑応答においては、「ポイント」を絞ってお話を伺っています。

難解で隙きがない卒業研究論文の説明

採用技術面接では、卒業研究の説明は ”MUST” ですし特に注意深く聞きます。狙いとしては、その方が取り組まれた技術・研究に対してどんな思いを持って取り組まれきたか?その意義や熱意のような部分を聞き取る為です。

最近の学生さんの卒業研究は、本当に ”ハイレベル” です。20年前の自分の研究論文の中身が恥ずかしく感じてしまいます。
また、志望動機も卒業論文の説明、ストーリーもかなり練られていて、綺麗なストーリーに仕上がっています。まさに”武装されしきって隙がない” ってのが正直な印象です。

悲報:技術面接官も論文を理解出来ていない

ただ、残念な事実ですが「論文の趣旨」「技術」を説明いただいても、面接官が「経験している」「まさに今現在 取り組んでいる技術」または、「もともとその分野の知識がある」など経験の粋を外れてしまうと、はっきり言って話の半分も理解できていません。

(技術面接官を担当されている同僚にヒアリングしても、同じ回答でしたので間違い無いと思います。)

技術面接としては、そのハイレベルな研究の内容について技術的論拠を持って突っ込む様なことはほぼ無いと思います。
(注意!:研究室で企業連携で進めてこられた研究で、その会社さんの面談を受ける場合は例外です。)

技術面接官が重要視する所

開発・研究系では”技術を追い求める”も重要ですが、面接官として気にするのは・・・

その研究の先にどんな世界を考えるか?
その世界をどれだけ「熱意」を持って語ってくれるか!

技術系の面接官なら、例外なくその点を重要視します。

なぜなら、技術・研究のその先にある創造性を最も重要視するからです。

自分の卒業研究にはアピールポイントが少ない・・・

  • 「そこまで熱心に研究には取り組まなかったから、研究内容でアピールできない。」
  • 「その研究室の先輩のネタをそのまま引き継いだだけなので、意義や熱意って言われても…」

凄く分かりますし、面接中 緊張もほぐれてきた学生さんからも、上記の様な発言されていたりします。
まさに自分の就職活動でも「自信のない ”卒業論文” を武器に就職を戦わなければならない」に気がついた時、愕然とした記憶がありますので。。。

その場合、卒業研究・論文に加えて「アルバイトでの経験」「サークルでの経験」でアピールされる事も全然アリだと思います。
ただ、この経験を技術的創造力としてアピールする武器に変える必要があります。

要はその先にある経験が生かした ”創造する世界” を考えて付け加えてアピールしてみてください。

例えば・・・

コンビニでのバイト経験:

  •  最近のコンビニでは、ビックデータの活用が盛んである。
  • コンビニ各店で売上の傾向・購入年齢・時期、はたまたその日の天気 などの統計データによる販売管理・在庫管理などがその一例。
  • コンビニ各店では、この統計データを使った発注支援システムが導入されており、アルバイトでもマーケティングの世界に触れることができた。
  • ビックデータから導き出した統計データの傾向分析の精度など、顧客の予測に対しては、まだまだ改善の余地を感じた。
  • 昨今、ビックデータの活用は様々な分野での活用が検討されており、市場のNeedsは高い。
  • 私がアルバイトで触れ・感じたこの経験を、御社の製品開発を通して社会の価値に転化できないか?と思っている。

多少強引ですが、アルバイトの経験をビジネスに昇華しようと考える姿勢は十分に感じます。

更に、この経験が自分の研究論文の一端と紐づく様なアピールの構成になっていて、且つ「熱意」を持って「楽しそう」に話して頂けると、もう面接官は「メロメロ」だと思います。(技術を織り交ぜたストーリーの一貫性)

会社は社会に対する価値を創造してビジネスする組織

当然ですが、会社は価値を創造してお金儲けをする組織です。
なので、面接に来ていただいた方には次の観点を最も注意深く見ています。

  • 自分のこれまでの人生経験を生かして、何を創造するか?
  • その創造は会社に対して、どんな還元をもたらせてくれるか?

技術系であれば、その方が描いた未来・世界を、技術的なアプローチで取り組む”思考”を持たれている事に「最大の魅力」を感じます。

まとめ

アピールポイントの棚卸し

色々な会社、色々な面接官もいます。特に「製品開発」よりも「技術」に特化した会社では、卒業研究の突っ込んだ内容に注目する企業もあると思います。

ただ、数多ある ”研究テーマ” がある中で、その企業・その面接官が運良くその技術を深く把握されているケースは本当に稀です。(もし、そんな面接官に当たったらラッキーと思って、むちゃくちゃ技術の話で盛り上がりましょう。逆に面接官を質問攻めにしても良いぐらいです!)とすると技術職への就職を考えるのであれば、アピールすべきはその先にある新しい世界を創造しようとする”姿勢”が重要です。

もし、技術職への就職・転職をお考えの方でアピールポイントに不安がある方、今回の投稿が「バイトで得られた経験」も、「サークルでの経験」も、そこから学んだ事を ”創造力” の観点でもう一度アピールポイントの「棚卸し」してみては如何でしょうか?

最後に

20年前などは、「圧迫面接」などを行う採用面接もあったみたいです。
コンプライアンスが重要視されている昨今で、そんな事をしている会社はありません。
(そんな事してたら、SNSでボコボコにされますしね。)

また、面接に来られる方が緊張されていることも十分に理解しています。そもそも、面接官も緊張しています。(笑)
そんな面接の中でも、できる限り 面接に来ていただいた方の貴重な時間の中で出来る限り「その人の思考を知りたい」と思っています。

折角の機会です。
「緊張で何も話せなかった・・・」よりも、怖がらずに思い切ってご自身をアピールしてみてください!

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