【転職者向け】現役の技術面接官が答える!転職についての素朴な疑問4選

こんにちは! プログラマ離脱系PMの”あぎんこ”です。

さて、自分のプロフィールでも記載しましたが、自分も2回ほど転職を経験しています。
(※ ただし、1社目はすぐさま離職し第二新卒で入社していますので、実質1回です。)

また、最近は「キャリア採用」(転職者向け採用)の技術面接官として活動しています。

今回の投稿は、「転職経験」と「キャリア採用の経験」から、疑問点4点についてアドバイスさせていただければと思います。

こんな人に向けて発信しています

  • これから転職を考えている「若手エンジニア」
  • これから技術職へのJobChangeを考えている20代前半の方

この投稿では、こんな疑問の参考になります

  1. 転職後の給料って下がる?上がる?の不安
  2. キャリア採用面接ではどんな点が評価されるの?
  3. 技術系へのJob-Changeは経験が無いとできない?
  4. 転職を考えているけど、何から始めたら良いのかわからない。

転職をすべきか?

転職 肯定派? 否定派?

私自身、転職はチャレンジできるのであれば”やるべき”と考えます。

「純粋に職場環境を変える」「高い給与の会社に就職する」だけでなく、転職活動の過程で学生時代には全く気がつなかった「技術動向」や「市場」を活動を通してリアルに肌身で感じることが出来るからです。

自分の市場価値を見定める

転職活動は、現在の仕事での収入も維持しつつ、求人情報に対しての企業調査(あらゆる情報をかき集める)も並行して実施することになり、けっこうな労力大変です。

ただ、この経験がめちゃくちゃ重要で、今後の社会人とし生きていく上で非常に役立つ経験をもたらしてくれます。

求人情報に対する調査項目:

  • 企業の業績
  • 企業の収益構造(求人されている事業がその企業内でどの様な立場なのか?)
  • 求人されている事業の規模は?(どれぐらいの人がその事業に携わっていて、求人はどこのセクションなのか?)
  • その事業の市場動向・トレンドは?

エンジニア

そんな事、普通に仕事してれば誰で調べられる情報じゃん。別に転職活動なんてリスクが高い事をしなくっても…

確かに、日頃から意識がある方は特に不要と思われますが、「転職する」という”リスク”に直面した「自分ごと」となると、モチベーションや集中力が断然違います。

更に、市場の尺度を知ることで自分の市場価値(「強み」「弱み」)もリアルに感じ取ることができますし、改めて自分が転職で達成した目標なども明確となり、必然的に次に取るべき ”アクション” も明確になります。

転職活動のディメリット

当然、デメリットもあります。

転職は「積み上げてきた評価や実績」「職場での繋がり」を一旦リセットすることになりますし、転職活動自体 今の業務を続けつつ隙間時間や週末の時間を作って、業務経歴書の作成やら履歴書、資格取得のための勉強などなど多大な労力を費やすなど、現状を大きく変えるにはそれ相応の”労力”を費やします

当然ながら安易な考え・理由で、実施するのは非常に危険です。

1つの企業に対する在籍年数が少ない方(コロコロ転職されてしまっている方)は、転職先の選択が極端に少なくなったり、成功率も下がります。

また、転職先が決まったとしても、「フリーランス思考」の「超成果主義」(できる人がボーナスの「業績加算分」を総取りとか)だったり超ストレスフルな職場に当たる危険性もあります。

自分に納得感や価値を感じる企業に出会う為には、それなりのリスクがを伴います

転職で年収は上がった?

ほぼ同じ基本給だったはず・・・

自分の転職経験でいうと、ほぼ同じ年収のつもりだったのですが転職1年目の年収は明らかに下がりました。

若手エンジニア

転職前後で基本給はほぼ同じだから、転職後も同じぐらいの手取りもらえるんじゃないの?

安易に ”基本給が同じだから” と考えていると、転職後の給与にびっくりすると思います。

給与が下がる原因は、福利厚生での ”手当” のルールや、前職では発生していた「給与の業績加算分」などが転職後はリセットされることが主要因です。今の会社に転職されてきた別の方に聞いても同じです。

自分の1年目の年間手取りは転職前後で「50万円」ぐらい違ったと思います。

それだけじゃない「転職」に関わる出費

自分が誤算だったのは、転職活動で想定外の出費が嵩んだことでした。

転職前の会社の関係で住居が関西圏だったのですが、転職先の面接が関東圏だったり、希望する転職者向け企業説明会は大体「都内開催」だった為、移動費が馬鹿になりませんでした・・・

  • 1回の往復新幹線代で「3万円弱」
  • 移動コストと時間の節約の為、都内の友人宅に停めてもらい 連日の転職活動
  • 友人宅が確保できない場合には、ビジネスホテルで宿泊

また、転職先の企業も都内だった為、関西圏から都内への引っ越し代も発生し、自分の稼いだ貯金がみるみる減って行くのを見ると、「自分のやっている転職活動は本当に正しいのか?」と正直、疑問になりました。

ただし、転職2年目の以降は前職と同じ様な水準に収入も戻り、転職前にイメージしていた生活水準に戻っていました。今考えれば ”必要な初期投資” だったと割り切れています。

キャリア採用面接で評価されるポイント

キャリア採用で求めること

自分のこれまで数回、キャリア採用面接に会社の現場のマネジャーとして同席したことがあります。キャリ採用面接で、どんな部分を気にしているか?という点ですが、幾つかのケースに別れます。

当然ながら、年齢・キャリアがある方には、その人の経験やスキルレベル感を細かく確認します。しかし、年齢が若くキャリアも浅い方には、ハッキリ言って「スキル」を求めていません。

なぜなら、労力としての採用が目的であれば、ソフトウェア開発の派遣会社・業務委託会社・ソフトウェアベンダーを探します。

社員の採用する事は会社もリスクがある

社員の採用って、会社として給与以外にも膨大なお金がかかります。外資系企業やベンチャー企業は別かもしれませんが、日本の一般的な会社であれば、採用した社員を簡単にリストラなんてできません。なので、若いエンジニアに対して労力を目的とした採用活動は絶対にあり得ません。

(もし、労力としての採用されていたら、その会社はブラック確定です。あなたの事の育成など全く考えていません。すぐに転職を考えましょう。)

エンジニアのレベルよりも大事な事

自分はその人の「思考」や「物事を本質的に捉える力」「創造力」に注目しています。この件については、自分の別記事で”技術面接官”の記事で同様の内容を記載していますので、そちらをどうぞ

【就活生向け】現役 技術面接官が教える ”メーカー系企業 技術面接”でのアピール戦略

年齢が中堅(30歳Over)で、エンジニアとしての経験もある方、または特質したスキル・経験をお持ちの場合は別です。そういった方は、自分の経験値・レベル感を正しく相手に伝える事+上記の「思考」「本質を捉える力」「創造力」をアピールしてみてください。

未経験でも技術職に転職できる?

可能性はありますが、現実問題として特段な経験(転職先製品のヘビーユーザーだったとか)が無い限り、難しいと言うのが現実です

少なからず、技術系の資格(IPAの資格など)や多少なりの現場経験は必要になります。

もし、未経験から技術職への転職を考えるのであれば、技術の習得・資格の取得に加えて、登録制の単発なプログラミングの仕事・開発プロジェクトなどを経験して、多少なりとも開発現場を経験してみてください。

開発の現場を経験することで、ご自身のスキルに磨きをかけるだけでなく、ご自身のイメージしていた仕事であるか?判断もできるなど、メリットを感じられると思います。

ただ、副業として開発プロジェクトに参加することは、難しいとおもいますので、どうしてもフリーランスで活動することになるかもしれません。

それだけ、技術職へのJob-Changeはリスクが高いです。

転職の最初の一歩は?

CarlによるPixabayからの画像

最初の一歩は”転職サイトへの登録”から

まずは、今現在の求人の傾向の調査からです。

一番簡単な求人傾向を掴むのは”転職サイト” に登録し、希望する業種の求人情報を調べてみましょう。これだけでも、売りての技術・どんな企業が求人を出しているのか? 表層的な部分はある程度把握できます。

企業は転職サイトよりも ”エージェント会社” を利用する

ただ、優良企業・大手企業など技術職の求人は、あまり転職サイトには掲示されません。(新卒向けのサイトは別です)

自分の会社もそうですが、大手転職サイトに求人を掲示すると、転職の意識がある・なしに関わらず、応募された技術者を自社で評価・選別することとなり非常に効率が悪く、逆にコストが掛かってしまうからです。

そこで、多くの大手企業は「エージェント会社」と提携しています。

エージェント会社では、転職サイトや自身の会社へコンタクトされた方に対して、求人希望・業務経歴などを総合的に評価し、企業が求める求人とのマッチングを行ってくれます。

これは、求人を出す企業側にもメリットがあり、また転職希望者ににとっても自分の経歴で紹介される求人内容などを見ることで、自分自身の現在の「市場価値」をリアルに感じることが出来ると思います。

絶対的に優良な企業案件を所有しているのは、「エージェント会社」になるので、利用しない手はないと思います。

エージェント会社って信頼できるの?

企業は、このエージェント会社を通してキャリア採用することで多額のインセンティブを支払っています。
企業・転職希望者のマッチングが上手く行かなかった。(転職してすぐに休職・離職してしまったなど)があると、企業側の信用・信頼にも影響する為、マッチングについては慎重です。

逆に転職希望者の意図はそぐわない求人を紹介すると、今度は転職希望者側が集まりにくくなります。

この仕組を前提としているので、大手のエージェント会社であればの信頼性は確保されています。

注意点としては、そのエージェント会社で自分を担当いただけるエージェントさんによっても、かなり違ってきてしまうところです。

こればかりは「運」ですので、もし気になるようでしたら「別のエージェント会社に切り替える」や「担当者さんを変えてもらう」などのアクションを取られたほうが得策です。

エージェント経由で求人を紹介してもらうとお金がかかるのでは?

転職希望者には、お金はかかりません。

大手エージェント会社は、転職希望者と求人を出していた企業側とのマッチングを行い、転職が成立した時点で、企業側からインセンティブ(転職された方の年収のXX%)を受け取ります。

転職希望者がエージェント会社に登録したとしても、一切お金はかかりません。

エージェント会社はどうやって登録するの?

自分の場合は、転職サイトに職務経歴・保有スキル・転職希望を記載し、求人を眺めていたら、エージェント会社から転職サイトのIDにダイレクトメッセージが届きました。

メールで実際に求人内容を見せていただいたり、実際にエージェント担当者さんと面談ってのもあったと思います。(自分の場合は、時間が取れなかったので電話で何度かやり取りをしました。)

また、自分が希望する企業の企業説明会の案内や、関連する企業の案内だけでなく、自分に不足しているスキルやそのスキルが改善されることにより、どんな選択肢が増えるのか?など、色々と情報提供もいただけたので、かなり自分の転職活動の情報源となり大変助かりました。

是非、機会があれば利用を検討してみてください!

転職活動のまとめ

まとめ

  • 自分自身の市場価値を見定め、企業市場を肌でリアルに感じられるという意味で、転職活動はメリットがある。
  • 転職後、1年程度は給与は下がりますので、その点は覚悟と準備が必要
  • 若手のエンジニアに技術は求めていない。その「思考」や「本質を汲み取る力」を見ている。
  • とはいえ、専門外の方が希望するにはそれなりにハードルが高い。小さくとも実績を作ったほうが良い。
  • 最初の一歩は「転職サイト」の活用から。 登録制エージェント会社を積極的に活用すべし!

以上、如何だったでしょうか?

自分の体験や、今自分の会社で行っている「キャリア採用」で考えていることなどを記載してみました。今現在、転職を考えられている方、転職を機に「Job-Change」を考えられている方の参考になれば幸いです。

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